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2024/05/19(Sun)03:33:18

ケッペンの気候区分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

ケッペンの気候区分(ケッペンのきこうくぶん)とは、ドイツ気候学者ケッペン (Wladimir Peter Köppen) が、植生分布に注目して1923年に考案した気候区分である。気温降水量の2変数から単純な計算で気候区分を決定できることに特徴がある。

  • 分類基準が明確で簡便。
  • 植生、風土の特徴を反映している。
  • 立地条件など気候の成因と相関している。

など、扱い易い上に有用な分類法であり、現在でも気候産業文化農業を論ずる上で欠かすことができない。一方で

  • 植生にのみ注目しているため、人間生活などの感覚になじまない部分がある。
  • アジアやアフリカの気候に関しては的確に分類されているとはいえない。

といった批判もある。

歴史 [編集]

1884年発表した論文では、季節ごとの温度分布を測定点ごとに示した単純なものだった。1900年に気候区分を拡張、1918年に今日知られている区分とほぼ同じ区分を公表した。この時点ではAからEまでの気候区分が定められていた。1936年に最後の論文を公表した。現在は、トレワーサーなどによりH(高山気候)を追加するなどの補正が加わっている。

ケッペン以外の気候区分も考案されている。1879年に公表されたズーパンの気候区分は、年平均気温のみで気候を区分していた。1950年以降は、ケッペンのような結果としての気候ではなく、気候の成因(原因)から分類する試みが続いている。1950年にはフローンが風系(季節風)を加味した区分を、同年アリソフは気団や前線帯の位置を生かした区分を、1960年には、ヘンデルが大気の大循環を考慮に入れた気候区分を発表した。

気候型の判定法 [編集]

気候型を区分するには各月毎の平均気温と降水量のデータがあればよい。気温を折れ線、降水量を棒グラフで示した雨温図や、縦軸に気温、横軸に降水量をとった座標上に各月のデータをプロットしたハイサーグラフから読み取るのが便利である。

判定には、まず一般的な樹木が生育するのに必要な最低限の降水量があるかどうかを見る必要がある。この基準を乾燥限界といい、以下の計算式から求められる。計算式の違いは季節ごとの水分の蒸発量を考慮したもので、夏季は水分がすぐ蒸発するため、乾燥限界を大きくして調整をはかっている。

降水パターンの区別 [編集]

  • w(冬季乾燥/夏雨) : 最多雨月が夏にあり、10×最少雨月降水量<最多月雨降水量
  • s(夏季乾燥/冬雨) : 最多雨月が冬にあり、3×最少雨月降水量<最多月雨降水量 かつ 最少雨月降水量が30mm未満
  • f(年中湿潤/年平均降雨) : 上記のwsのどちらでもない

乾燥限界 r (mm/樹木生育に必要な最低降水量)の計算 [編集]

年間平均気温を t (℃)とする。気温は摂氏、乾燥限界(降水量)はmmを用いる。cmで求める場合はこの式を10で割ればよい。

  • r=20(t+x)

上記の降水パターンの区別fの場合はx=7、wの場合はx=14、sの場合はx=0となる。

年平均降水量 (mm) が r 以上の場合は湿潤気候 (A,C,D) に分類、r 未満の場合は乾燥気候 (B) に分類される。また、乾燥気候 (B) と寒帯気候 (E) は、それぞれ乾燥限界と最暖月平均気温から簡単に判定できる。

乾燥気候 (B) の区別 [編集]

乾燥限界r上記の計算式で求められる。WはWüste(砂漠)、SはSteppe(ステップ)。

乾燥帯 (B) の細分化 [編集]

B(乾燥帯)に関しては年平均気温によってさらに細分化される。

  • h : 年平均気温が18℃以上。
  • k : 年平均気温が18℃未満。

hはheiß(暑い)、kはkalt(寒い)。

寒帯気候 (E) の区別 [編集]

  • E寒帯) : 最暖月平均気温が10℃未満(樹木が育たない)。
    • ETツンドラ気候) : 最暖月平均気温が0℃以上10℃未満(夏の間だけコケなどの地衣類が生育する)。
    • EF氷雪気候) : 最暖月平均気温が0℃未満(植物の生育はない)。

TはTundre(ツンドラ)、FはFroste(氷点下)。

湿潤気候 (A,C,D) の区別 [編集]

年平均降水量が乾燥限界を上回る場所は湿潤気候となる(樹木が育つ)。
最寒月・最暖月平均気温を基準にして以下のように区分する。

  • A熱帯) : 最寒月が18℃以上(ヤシが生育できる)。
  • C温帯) : 最寒月が-3℃以上18℃未満 かつ 最暖月が10℃以上(冬季の積雪は根雪にならないが、ヤシが生育するほどでもない)。
  • D冷帯) : 最寒月が-3℃未満 かつ 最暖月が10℃以上(冬季の積雪は根雪になるが、樹木は生育できる)。

A、C、Dの分類記号は以下のようになるが、A(熱帯)を分類する場合と、C(温帯)、D(冷帯)を分類する場合では分類方法が異なる。

  • f : feucht(湿潤)
  • m : Mittelform(中間)
  • w : wintertrocken(冬に乾燥)
  • s : sommertrocken(夏に乾燥)

熱帯 (A) の区別 [編集]

最寒月平均気温が18℃以上ある(ヤシが生育できる)熱帯は、降水パターンによって次の3つに区分される。

  • Af熱帯雨林気候) : 最少雨月降水量が60mm以上。
  • Am熱帯モンスーン気候) : 最少雨月降水量が60mm未満 かつ (100-0.04×年平均降水量)mm以上。近年の高校地理教科書では熱帯雨林気候と区別しない、もしくは「やや乾季がある熱帯雨林気候」として掲載する場合がある。
  • Awサバナ気候) : 最少雨月降水量が60mm未満 かつ (100-0.04×年平均降水量)mm未満。

Awの条件を満たし上記の降水パターンの区別sの場合はAsとなるが、ハワイ州の一部等ごく限られた地域にしか存在しない。Asは元来熱帯夏季少雨気候とでも呼ぶべき気候であるが、サバナ気候に含めるのが普通である。

温帯 (C) と冷帯 (D) の区別 [編集]

上記の降水パターンの区別によって、fwsのいずれかに区別される。

温帯 (C) の細分化 [編集]

C(温帯)に関しては最暖月平均気温によってさらに細分化される。

  • a : 最暖月が22℃以上。
  • b : 最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が4ヶ月以上。
  • c : 最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が3ヶ月以下。

Cwc,Cscはごく限られた地域のみに点在する。

冷帯 (D) の細分化 [編集]

D(冷帯)に関しても最寒月・最暖月平均気温によってさらに細分化される。

  • a : 最暖月が22℃以上。
  • b : 最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が4ヶ月以上。
  • c : 最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が3ヶ月以下 かつ 最寒月が-38℃以上-3℃未満。
  • d : 最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が3ヶ月以下 かつ 最寒月が-38℃未満。

気候型と植生 [編集]

上の記号の組み合わせにより、次のような区分ができる。

※Dsdは定義上は存在するが地表上に該当箇所が無い。

気候図 [編集]

Köppen-Geiger climate classification (1951-2000)

東アングリア大学の気候調査部門 (CRU) とドイツ気象局の世界降水気候センター (GPCC) がまとめた1951年から2000年の気象データを基に、ケッペンおよびガイガーの気候区分にしたがって作られた気候図[1]


 

Köppen classification

ケッペンの気候区分(31区分)


 

出典 [編集]

[ヘルプ]
  1. ^ Kottek, M., J. Grieser, C. Beck, B. Rudolf, and F. Rubel (2006). World Map of the Köppen-Geiger climate classification updated. Meteorol. Z., 15, 259-263.. DOI:10.1127/0941-2948/2006/0130. 

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]

気候区分図

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%B0%97%E5%80%99%E5%8C%BA%E5%88%86

PR

2009/04/10(Fri)12:03:14

地理学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

地理学(ちりがく、英:geography、独:Geographie(-fie)またはErdkunde、仏:géographie)は、空間ならびに自然と、経済社会との関係を対象とする学問の分野。空間や自然環境という物理的存在を対象の中に含むことから、社会科学自然科学という両面の性格を有する。

元来は農耕や戦争、統治のため、各地の情報を調査しまとめるための研究領域として成立した。しかし現在は、自然科学ないし人文科学の一分野として、各地ごとに異なる空間的異質性を説明することが求められるようになった。

地理学の内部は、大きく系統地理学地誌学地図学地理学史の4つに分類される。系統地理学はさらに自然地理学人文地理学に分けられ、それぞれがまた細かく分類される。ただし、自然地理学の諸分野は地球科学の影響を受け、その中でも時に生態学気象学地質学などと連携されることが多い。人文地理学は歴史学社会学経済学などの近隣分野の影響を受け、それらの知識ならびに隣接分野の理論の十分な理解が要求される学問である。また、自然・人文ともにフィールドワークや巡検を実施し、実地調査に基づく観察を重視する傾向があるのが特徴である。

地理学の歴史

「近代地理学の父」アレクサンダー・フォン・フンボルト

詳細は、地理学の歴史を参照の事。

地理学誕生の地は、古代ギリシアである。学問としては、博物学の部門に属した。その源流は、各地の様子を記載する地誌学的なものと、気候海洋について研究する地球科学的なものとに見ることが出来る。中世には停滞を招いたが、大航海時代による爆発的な地誌の拡大や、17世紀以降の自然科学の発達と観測機器の発達は近代地理学の成立へと導いた。現在見ることのできる科学的な地理学の源流は19世紀初頭のドイツでおこり、アレクサンダー・フォン・フンボルトカール・リッターの二人の名に代表され、彼らは「近代地理学の父」と称えられている。彼らは地誌的な記述ばかりではなく、様々な地理的な現象に内的連関を認め、地理学においてその解明の重要性を説いた。19世紀後半には、地理学者らによって各種系統地理学が整備され、日本など世界各国に地理学が移入された。1950年以降、アメリカ合衆国が中心になってコンピューターや統計データなどを用いて、計量的な地理学が世界中に急速に普及したが、1970年代後半移行、この様な研究は他の分野との競争に敗れ、一旦は衰退したが、GIS などを利用した地理情報科学として、学際的な性質をもって、新たに再生してきている。さらに、現在では環境問題や他の近接学問分野の細分化・多様化なども相まって、地理学という範囲にとらわれず様々な分野への関心が要求されている。

地理学の諸分野

地理学史

地理学史は、古代に地理学が発生して以来の地理学発達の歴史、学問上の論争、地理学者と呼ばれる人物の研究、地理学方法論の検討などが該当する。地理学という学問のそのものへアプローチする分野。地理学思想地理学説史なども含む。

系統地理学

本節では地理学のうち系統地理学(自然地理学・人文地理学)の諸分野について述べる。地理学が論じられる際は、ほとんどがこの系統地理学の諸分野となる。

自然地理学

自然地理学 に該当するもの。詳細は、各項目を参照されたい。ほとんどの場合、これらの学問成果をあげるには、現地調査(フィールドワーク)が要求される。いずれの場合も、学問上で厳格な線引きは存在せず、例えば気候地形学のような自然地理学の中でも分野のまたがった研究も往々にされている。

気候学
主に気候と人々との関係を考察する。都市気候、ヒートアイランド現象エルニーニョ現象などもこの分野で扱う。
水文学
湖沼や河川、地下水を主な研究対象とする。現在では、陸水学という表現が主流になりつつある。
地形学
あらゆる地形の成因、変遷などを考察。対象は火山平野地層など。
第四紀学
主に第四紀の間に起きた地層、地形の変遷、氷期/間氷期(氷河期)の問題などを取り扱う。現在見られる地形の直接的な要因を探究する。地形学と連携を密にする。
海洋地理学
海に関係する地理学。自然では海岸線、海流、海底地形など。また人文では、海洋資源や境界線なども扱い、しばしば政治問題にも触れる。
植生地理学
植生分布に関する地理学。フィールドワークによる場合と、花粉分析法を用い、泥層などから採取した花粉の年代測定をし、解明していく方法がある。
動物地理学
動物の生態・分布に関する地理学。生態学と密にしている場合が多い。植生地理学などと共にしばしば生物地理学と総称されることも。
土壌地理学
土壌に関する地理学。第四紀学などと連携を密にすることが多い。

人文地理学

人文地理学に該当するもの。詳細は、各項目を参照されたい。これらもほとんどの場合、学問成果をあげるには、現地調査(フィールドワーク)が要求される。いずれの場合も、学問上で完全に独立しているわけではなく、例えば都市地理学と経済地理学の複合分野を研究対象にするということも可能である。

経済地理学
経済活動の空間的異質性を説明する地理学。各種産業に注目した産業地理学(農業を扱う農業地理学、工業を扱う工業地理学、商業を扱う商業地理学などがある。)消費者行動に注目した消費地理学、産業等の立地展開に注目した経済立地論などが主要なテーマ。これらは、人文地理学の中でも議論されることが多い分野である。そのほかの分野として、近年、英米の地理学者を中心に、小売業の立地的側面、金融的側面、消費者行動的側面など小売業を多面的に扱った新しい小売地理学や、経済活動の文化的側面に注目する傾向、そして、グローバルな経済活動がもたらすさまざまの問題を帝国主義や世界覇権とのかかわりで論ずる批判地理学が現れている。だが日本ではこの分野の研究者は少なく、発展途上の段階にある。経済地理学は地理学の専売特許ではなく、経済学においても研究されている。
社会地理学
社会階層社会構造など社会学に関するテーマに対する地理学。具体的には、民族問題や過疎・過密、女性問題やコミュニティの問題などを扱う。
政治地理学
政治に関する地理学。過去には、軍事侵略や植民地に関するテーマを扱っていた。現在は、学区域の問題や国政や地方行政や国際関係と地理との関係を主流にする。最近では、地理学で政治を扱うと、学問の性質上、地方自治にスポットがあてられることが多いので、この分野を敢えて行政地理学という表現をすることもあったが、近年では、グローバルな政治の問題も、新しい地政学などとしてしばしば取り上げられる。
都市地理学
都市特有の現象を扱う地理学。交通網・移動、犯罪・非行や、都心・郊外に関するテーマなどを扱う。経済地理学・社会地理学と連携を密にすることが多い。また、都市計画学、都市工学、都市社会学などの分野ともしばしば連携される。
歴史地理学
地理学では、通常時間軸は現在であるが、歴史地理学は過去である。歴史的な現象・事柄の文献学的な意義のみならず、地理学的な意義を求める分野である。歴史学の一分野としても扱われるが、通常は地理学の分野である。民俗学と連携をとることも。
文化地理学
文化や風俗を扱った地理学。宗教施設や、祭りなどを考察対象とする。民俗学・文化人類学・社会学などとの連携をとることもある。
宗教地理学
宗教に関する地理学。地理学では、多くは宗教の教義や思想的なアプローチは行わず、宗教の社会的・文化的役割とその関係を見ることがほとんどである。上記、文化地理学の一分野でもある。
人口地理学
人口問題・人口移動・人口政策などを扱った地理学。単独ではなく、社会地理学や経済地理学の一分野にされることもある。
集落地理学
人間の居住形態である集落というものに対する地理学。大きな括りをすれば、農村地理学や都市地理学もこの一分野である。
農村地理学
農村に関する地理学。集落地理学や農業地理学との連携が大きい。
交通地理学
交通に関する地理学。交通網の発達と立地展開の関係、日々の人々の移動に関する研究などを扱う。計量的に分析することが多く、鉄道網道路網に対する知識や関心はその前提と見なされている。都市地理学や経済地理学などとの連関が多い。
病理地理学または疾病地理学
伝染病・風土病などの疾病の地理的な分布・伝播を扱った地理学。医学の専門的な知識を求められるため、地理学の一部門でありながら、人文地理学で論じられることは稀である
言語地理学
言語や方言に関する地理学。方言の分布など探る。たたし、社会言語学的な性質が強く、人文地理学の一分野と見る論者は少なく、また議論になることも稀である。
軍事地理学
軍事に関する地理学。第二次世界大戦で地理学の軍事作戦への応用が進み、確立される。

他分野においても生物学の生物地理学など地理学という名をもつ学問がある。

地誌学

地誌学地域地理学)は、ある特定された地域内における地理学的事象を自然地理・人文地理両方の見地から研究する学問である。自然地理・人文地理に関わらず、実際に研究する際は、具体的な地域を選定しなくてはならないため、ひとつの専門分野というよりは地理学の共通基礎部分と認識されている。文学国際関係学方面の地域研究(学)との共通点もある。

地図学

地図学は、様々な地図の描写・測量・判読の方法について研究する学問。多くは、作図や実習などの作業を伴う。空間科学である地理学とは不可分な関係にあり、地理学を修得する際は必須科目にされていることが多い。実際的に、地図学において地図を使う場合、地図帳などではなく、国土地理院発行の地形図を用いることが多い。また、先進的な欧米と比べて、日本では学問分野としての確立は見られないが、これは技術的なことがらを嫌う日本の地理学会のある種矛盾した体質も一部原因があるようである。各地の地名の由来・意味などを研究する地名学もこの分野の派生分野として置かれることもある。近年では、欧米の地図学の成果を取り入れたGIS(地理情報システム)が、地理学以外の分野を含めて盛んになっている。地図学は今後、紙地図の発想を越えた、地理空間現象の可視化を研究する学問としての発展が期待されている。

地理教育の問題点

現在の日本の高校においては、1980年代に「地理」が必修でなくなり、「世界史」が必修になった影響で「地理」を選択する生徒が減少し、地理学へ興味・関心を持つ機会が減少している。

しかし、「大都市圏への一極集中と地方の過疎化」「農業のグローバル化」「新興国(中国やインド)の発展による世界情勢の変化」「地球温暖化による異常気象・ヒートアイランド現象」「自然災害(地震や津波、洪水)」など地理学がカバーする範囲は極めて広く、大学において「地理学科」や「地学科」という名称でなくても改称したり分野別に再編したりして実質的に地理学教育を行っている学科・専攻は少なくない。

地理学の特徴は「時空間的かつ学際的に地域を理解すること」であり、大学院生大学教員レベルになると複数の学会に所属している者が多い。この特徴ゆえ、「地理学は専門性が低い」という意見が存在する。しかし、近年ではGISを用いた解析や一部モデリングが盛んに行われており、地理学の存在意義は失われていない。

関連項目


 

外部リンク

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%86%E5%AD%A6
 

2009/04/10(Fri)12:00:02

地理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

地理(ちり、Geography)は、「人間の生活に影響を与える地域的、社会的な構造」(自然環境や産業環境などを含む環境)を学ぶ教科のこと。小学校中学校においては社会科の一分野である(他の分野は歴史、公民)が、高等学校では地理Aまたは地理Bとして、地理歴史科のうちの1科目となっている。

地理で学ぶ範囲 [編集]

小学校 [編集]

小学校では地理分野としてまとまった学習をすることはないが、社会科の学習においての地理的な内容の学習は、3年生で簡単な地形図の読図(地図記号の暗記がメイン)、高学年では地図の見方(経線緯線赤道など)、東アジアのようす、地域と気候による住まい、また、6年生では多少高度な内容として、食糧問題や貿易問題(アメリカとの貿易摩擦など)なども取り上げられる。

中学校地理分野 [編集]

中学校では全学年の1-3年生のうちいずれかに1年間通じて地理を学習するが、ほとんどの学校は1年生の時点であるいは歴史と平行して1・2年生で履修する。 現在の学習指導要領では、すべての県や国々を見ていく従来の方式は改められて、テーマ別にさまざまな国や地域を比較するというスタイルでの勉強にかわった。 やや高度な地形図の読図や、高校・大学で学ぶような環境問題や都市問題なども軽くふれられる。

高等学校地理A・B [編集]

地理Aは2単位・Bは4単位で履修できる内容となっているが、現在は「地理歴史科」の中で選択科目となっている。世界史が必修となっており、地理は日本史との選択になる。日本史に比べ負担が少ないという見方から、特に国公立大学への進学を希望する理系の生徒が地理を選ぶ傾向にある。学校によっては開講されていないケースもあり、文部科学省の定める学習指導要領の中に記述されている「我が国及び世界の形成の歴史的過程と生活・文化の地域的特色についての理解と認識を深め,国際社会に主体的に生きる民主的,平和的な国家・社会の一員として必要な自覚と資質を養う。」という地理歴史科の目標が遵守されていないことが、課題となっている。

地理Aは、(1)現代世界の特色と地理的技能、(2)地域性を踏まえてとらえる現代世界の課題、(3)地球的課題の地理的考察を大きな内容の柱としている。(1)は、地図や時差、資料収集、地域調査といった技能の習得と、国家間の結びつきを通信や人・物の移動に着目して捉えさせることを目標にしている。(2)は、いわゆる地誌学習を主体とした項目で、世界の諸地域および近隣諸国の生活・文化の特色、特色を理解するための地理的な方法論を理解させることを目標としている。また、各地域のおおまかな歴史にも触れて世界史と関連させて学習するケースもみられる。ただし、近隣諸国(教科書会社によって事例として取り上げる国・地域は違うが、ロシア、東アジア、東南アジア諸国をさし、中央アジアは含まれない)については、単なる地誌学習ではなく、事例として取り上げた国・地域と日本との間の共通性と異質性について、自然環境、社会・文化環境、経済環境など様々な観点から比較、考察することが求められている。(3)では、環境問題、資源・エネルギー問題、人口問題、食料問題、居住・都市問題について、(1)や(2)で学んだ事を踏まえて、地球的な視野から考察する。特に主題図を読み解く技能が求められている。

(1)の内容は、現代社会との重複があるという指摘(通信などの内容が現代社会の内容とほぼ同じで、サイバー地理学などの成果が反映されていない)や、地理学を専門で学んだ教師が少ない事による現場での指導力不足、ページの先頭に時差などの計算問題が来る事に対する生徒の学力不足との兼ね合いなどで、あまり教えられていない。意欲ある地理専門教師のいる学校では、巡検や野外調査が行われているが、「総合学習」と兼ねられる事も多い。しかし、現代社会は「公民科」の内容であり、地理は「地理歴史科」の科目である。現在の教科編成に問題があるともいえる。

地形・地誌・気候など、複雑な内容を多面的な角度から学ぶ。また、1割程度は自然地理学の内容が含まれており、2~3割は現代社会の内容、また世界史の内容も含まれており、そういった意味では特殊な科目といえる。そのため、歴史専門の教師にとっては自然地理の内容を正確に教える事は難しいのだが、地理専門の教師を養成する大学も少なくなっており、専門教師を適切に配置するための対策は急務と言える。

入試でも本当に地理なのかと思わせるような問題が出題されることは珍しくない。大航海時代の説明において「喜望峰」を答えさせる「歴史上の地図を使った」問題も有名大学で出題された。また、地理で受験できる大学が少ないことも、地理の履修率を低下させる要因になっている。

諸外国では、例えば台湾ではGIS(地理情報システム)の基礎を高等学校段階で必修で学ばせている。Web 2.0時代になり、電子国土Google Earthなど地図ベースのサービスも普及してきており、一般向けの地図帳も、ベストセラーとなっている。高校生の地名知識が低下している事も、日本地理学会などの調査で指摘されている。

関連項目 [編集]

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%86
 

2009/04/10(Fri)11:53:14




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